こんにちは。
昨今、認知症はテレビのニュースでも取り上げられることが増え、社会的にメジャーなものになりました。
それを受けて、国の政策が進んでいたり、身近なところとしては認知症保険という保険の商品も登場したりしています。
本日は、そんな認知症に罹患する可能性を高めてしまう因子・リスクを低減させる因子といった観点から記事を書いていこうと思います。
※絶対にならない方法ではありません。
危険因子
年齢や性別・遺伝的な要素のように絶対的に変えられない要因もありますが、
ここでは、変えることが可能な要因を説明していきます。
これらの因子で認知症の35%は説明可能なんだそうです。
共通点は脳が入らないこと
②中年期の聴覚低下や⑥うつ、⑦身体活動低下、⑧社会的孤立など
脳に入る刺激が減少してしまうと認知症のリスクは上がってしまうようです。
フランスの研究においても、退職後の約43万人を調べた研究では
約1万1000人に認知症の診断があり、退職年齢が遅いほど、認知症の発症リスクが低かったことが報告されています。(参考:Dufouil C,Pereira E,Chene G,et al:Older age at retirement is associated with decreased risk of dementia.Eur J Epidemiol 29:353-361, 2014)
この結果からも、就業するといった活動がもたらす身体や認知、社会的な役割などの刺激的な環境が、認知症の発症リスクを予防している可能性があると考えます。
喫煙
様々の病気のリスクファクターと呼ばれている喫煙。
「百害あって一利なし」とも言われますね。
高齢者の喫煙者と非喫煙者で、認知機能を比較した研究では、喫煙者で低下していることがわかりました。(参考:Sabia S,Elbaz A,Dugravot A,et al:Impact of smoking on cognitive decline in early old age :the Whitehall ll cohort study.Arch Gen Psychiatry 69:627-635,2012)
このことからも喫煙による健康被害は認知症も例外ではないとわかりますね。
保護因子
では、次に認知症の発症を予防すると考えられている「保護因子」を説明していきます。
抗酸化作用の高い食事
抗酸化食品とは、活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く食品のことを言います。
以下の食材によく含まれているようです!
適度な飲酒
実は飲酒に関しては、研究によって見解が分かれている分野なのです。
その背景には、飲酒の量や種類の影響があると考えられます。
過度な量の飲酒は健康への悪影響だと思われます。
では、どのくらいの量であれば健康に害を与えないのかですが、
我が国の21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」(厚生労働省)によると
「純アルコールで一日平均20g程度の摂取」を適量としています。
具体的には、ビール中瓶500mlで1本、日本酒180mlで1合、ワイン180mlで一杯の量です。
認知症予防策
ここまでで、認知症の危険因子と保護的な因子を見てきました。
その上で、認知症発症のリスクを減らすのは、どのような対策があるかを考えていきます。
基本的には「食生活や運動などの活動を行いながら、規則正しい生活を送ること」が認知症の発症を予防する方法の一つになるかと思います。
具体的には、喫煙や過度な飲酒は避け、抗酸化作用の高い食材を食べるようにする食生活であったり、
仕事や散歩などの有酸素運動を通して、身体活動性を高めたり、人との交流を多くするといった生活習慣が大切になってくると思います。
残念ながら100%発症を予防できるわけではありません。
これらの生活習慣は認知症だけでなく、様々な疾患に対しても言えることです。
今から始めませんか。未来の自分の健康のために。
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